肺がんの現状と低線量肺がんCT検診
日本人の死因の第1位はがんです。その中でも肺がんは最も死亡率が高く、これを減少させることが日本の公衆衛生、医療における大きな課題となっています。この状況を改善するために肺がんを早期に発見する努力がなされています。CT検診による肺がんの発見率は、従来の単純X線検診に比べて10倍程度高いと考えられています。発見された肺がんは早期である比率が高く、その治療成績も良好とされています。
低線量肺がんCT検診では、肺がんの早期発見率を向上させ、より早期に治療を始めて、死亡を減少させることを目的としています。今後は、全国的にも低線量CTによる肺がん検診が普及していくことが予測されます。
検査の特徴
低線量CTの検査時間は5分程度です。
被ばく線量は通常のCT検査の約1/10~1/4、約1mSv(ミリシーベルト)以下であり、日本人1人が1年間に自然に受けている放射線量(平均2.1mSv)の1/2程度です。胃がんのバリウム検査と同程度の被ばく線量であり、年1回の撮影であれば問題ないレベルです。
当院では呼吸器専門医、肺がんCT検診認定医、放射線診断専門医が読影を行い、その結果をご報告いたします。
肺がんCT検診をお勧めする方
- 50歳以上の方
- 喫煙経験があり、喫煙指数(1 日の平均喫煙本数×喫煙年数)が600以上の方
- 有害物質を取り扱っている方(粉じん作業者など)
- 血縁者に肺がんの人がいる方
- 肺がんが心配な方
完全予約制の検診ですので、電話またはWEBでお申し込みの上受診して下さい。
注意事項
- 妊娠中またはその可能性がある方は受診できません。
- 撮影の際は、上半身のネックレス等の金属類を外して下さい。
- 検査前の食事の制限等はありません。